定時制高校卒業した高校4年生の大学生活~ときどき思い出~

中学校まで優等生で通ってきたのに、県内有数の進学校に進学してはじめての挫折!4年かけて高校卒業した上京先には、想像もできなかった日常が待っていて…………!?学生寮のなかまたちと大学生活のカオスな日常。

宗教と家族とわたし~親とどう付き合っていくか~【その1】

こんにちは、高校4年生です。

今日はずっと文章化したいと思っていたことを書いていこうと思います。

 

私は1年前から、大学進学のために家族と離れ、1人暮らしをしています。一応1人暮らしをして1年がたち、だいぶ心にも余裕が出てきたので、今までのことをすこし振り返っていきたいです。

 

今の私を作ったかもしれない2年前のできごと

2年前、ちょうど高校4年生をやっているとき、父が仕事を辞めざるを得ない事態になりました。まぁいわゆるリストラなんですかね。進路どうしよう??と思っていた時期だったので、このことは衝撃だったのを覚えています。そもそも進学していいのか、下にきょうだいが2人いるので、就職して家にお金を入れた方がいいのか、自分なりにすごく悩んだ時期です。親としては奨学金を借りてでも進学して欲しい、けどお金は自分で工面してな」、みたいに言われ、先生に相談しても「無理してでも進学した方がいい、就職してからの進学はきついから」と言われ、一応進学にする……か……??と進路希望調査の紙を出したような気がします。

 

私の運命を変えた人

私の家庭は、周りと比べると少し変わっています。私が生まれる前から宗教一家でした。親も同じ宗教同士で結婚しており、親戚も、私の家系も、世代を渡って信仰していて、宗教があることが当たり前の生活。他の子はできるのにうちだけできない、他の子は食べているのに、うちだけ食べられない規制もありました。2,3年前くらいまでは、純粋にそれを信じ続けていたんですが、ある人との出会いでそれが一変します。

 

進路希望調査には進学と書いたものの、進学するか就職するかまだ答えが出せないまま勉強していたとき、担任が「スクールソーシャルワーカーに相談してみてはどうか」と言ってくれました。スクールカウンセラーでもない、スクールソーシャルワーカーってなんや??と思いながらまぁ担任にも言われたし行ってみるか~と軽いノリで行きましたね。今思えばここすごい運命の時なんですけど。。。

初めてそのスクールソーシャルワーカーの方(以下M先生とします)に会ったときは、40代くらいなのにめっちゃきれいな人で緊張したのを覚えています。笑 美魔女ですね。「いやいやめっちゃきれいな先生やんか……うまく話せる自信無いわ~……」と思いつつ(←おい)、とりあえず親がリストラされて進学か就職か困っている、ということを話しました。1時間という持ち時間で、ある程度話し終わって、

「お母さんもそんなに体調良くないし、祖父も寝たきりやし、やっぱり自分はきょうだいのために就職した方がいいんですかね~」と言ったら

「あんたぁほんと優しくて偉い子やね~」

とベタベタに褒めてくれてめちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。スクールソーシャルワーカーって経済的な理由などで困窮している人たちの支援や、なにか対策や解決策を一緒に考える人だそうですが、そういうことは一切無く、なんか普通に大人と日常会話をしただけ、みたいな感じでした。この調子やと一回ぽっきりで終わるんやろうな、でも話せて楽しかったな、もうすぐ時間終わるなぁなんて思っていたら。

M先生「おじいさまは、どんな仕事をされていたの?」とふいに聞かれました。

私「え、おじいちゃんは確か……整備士だったと思います」

M先生「そう……お母さんは?」

私「私が生まれる前なのでそんなに詳しくは聞いてませんが、鬱病になったあと宗教団体の職員として働いていたと聞いています。」

M先生「宗教……?」

ここで初めて、M先生に宗教に入っていること、親の職業を言いました。私自身、宗教を信仰していることを言うのはほんとにほんとにごく一部の、信頼できる人にしか言っていませんでした。自分の宗教のことを言うと人が離れていくと母から言われていたし、実際に拒絶されたことも、宗教のことを言って明らかに壁を作られたことも経験しているからです。だから、会ったばかりの人に自分の家族のことを言うのは少し抵抗があったんですが。

M先生「あんたぁ、今までよう頑張ったなぁ」

私「え??」

M先生「さっきの話し聞いてきて、高校4年生ちゃんは親思いのすごく優しい性格の子なんやなぁって思っとったけど、自分からなりたくてこんな性格になったわけやないんよ。宗教や、親御さん、今までの環境が、あなたをそういう性格にさせてしまったんよ。」

 

そう言われて、ぼろぼろっと涙が出たのを覚えています。

なんで涙が出たのか、私もよく分かりませんが、M先生にこう言われたとき、ぎゅうぎゅうに張りつめた糸をシャキッと切られたような感覚になりました。

そして最後には

M先生「もう、自分のために幸せになっていいっちゃないと?」

トドメの一言。これを書いている今も思い出して少し泣きそうになっている。

この先生との出会いがきっかけで、M先生との長い付き合いの始まりと、怒濤の受験生活の始まりと、自分と家族との関係を見つめ直すために悩み倒した1年間が始まります。

宗教の二世のイラスト

こうご期待!!(※ノンフィクションです)