定時制高校卒業した高校4年生の大学生活~ときどき思い出~

中学校まで優等生で通ってきたのに、県内有数の進学校に進学してはじめての挫折!4年かけて高校卒業した上京先には、想像もできなかった日常が待っていて…………!?学生寮のなかまたちと大学生活のカオスな日常。

感覚のおはなし1

自分にしか分からない感覚がある。

それは霊感でもオーラでもない、自分でもあまりよく分かっていないものだけど。





それはYahoo知恵袋もGoogle先生も教えてくれない。

誰も分からない。自分にしか分からない。

今日は、そんな感覚の話を書いてみようと思う。

これを書いたきっかけは、自分にしか分からない感覚があると10年以上の付き合いがある友人に言ったことで感覚の話で盛り上がったからだ。


まず自分の感覚の説明をすると、色々あるが、1個目は感情を感じるアンテナが冴え過ぎていることだ。2個目は、イメージや映像や絵が頭に鮮明に思い浮かぶことである。3個目は、人や言葉にイメージや色が思い浮かぶこと。

1個目に関しては、自分が物や人に対して喜怒哀楽の感情を感じすぎてしまう。要らない情報と要る情報を選び取れればいいが、どうもアンテナが良く働いて全てのチャンネルを受信してしまうような、そんな感じ。こんな感じで自分の感情が活発なため、最近まで人もそういうふうに感じているんだろうと思い込んでいた。特に悲しみや寂しさなどの感情は自分のことのように感じ、同じように泣き、悲しくなる。普段関わっている人から、ただの通りすがりの人、液晶の向こうから絵まで、その表情や雰囲気から感じるものがあると自分に当てはめてしまう。だから、ずっと感情が忙しい。なのですぐに疲れる。一人になりたくて引きこもってしまう。多分生活してると普通の人より疲れるスピードが早い。それで自分はなんでこんなにも疲れるのが早いのか悩んで落ち込むことも多々ある。調子がいいと思ったら次の日にはめっちゃ調子が悪くなるのもザラだ。最近の言葉で言うとHSPとか心が敏感だとか言うんだろうけど、そういうわけでもないし(認めたくないだけかもしれない)、敏感とか過敏という言葉にあまりいいイメージがないので使いたくない。



2個目。自分の感情や考えていることが言葉では無く映像でしか思い浮かばないことだ。

例えば小学校の図工の授業で「これを使って好きなものを作りましょう」と言われる。そうしたら、大体一瞬で自分の描きたいイメージが思い浮かぶ。その頭の中の映像を、その作品に吹き込むだけ。だから芸術の授業は好きだったし、よく賞を取った。小さい頃から頭の中にkめはあったけど、より日常的に頭の中にイメージがあることに気づいたのは数年前である。あるものを見るだけで一瞬で思い浮かぶ。

このように文章や言葉ではなく絵で表現するのは良い。問題は自分の考えていることや感情でさえもイメージでしか思い浮かばないことだ。いつだってそれは言葉ではうまく言えないもので、「水のようなもの」「繭のような包み込み具合」というような、そんな抽象的な言葉でしか伝えることができない。いつも比喩表現になってしまうのだ。さらに困ったことに、それを言葉で表現することがすごく下手で、自分が考えていることが人に伝わらない。頭の中には映像がくっきり浮かび上がっているのに、言葉にするとなると本当に難しい。言葉にすることが難しいため表現するスピードも遅い。というより言葉で表現できないものなのだ。だから切実に思うのは、メールで画像を添付して相手に送るように、自分が浮かんでいるイメージを相手の頭に直接送信できれば良い、ということだ。

例えば、恋人との距離感で最近悩んだのだが、そのときの感情は悲しいや寂しいではなく『粘土を水に溶かしてドロドロにして、周りは薄暗い湿った宇宙』というイメージだった。これを言っても他の人には伝わらないし、聞いても「は?」と言われるだけだ。だからこそ、自分が感じていることや意見、考え方はその場で頭の中にイメージがあるのに、相手に伝わる言葉で表現することに時間がかかってしまい言うことができず、黙りこくってしまう。結果意見がない人、何も言わない人となりいつも不完全で終わってしまったり相手とギクシャクする。ブログのようにゆっくり時間をかけて言葉を繋いでいけたら良いが、会話はそれが難しい。


3個目。人やものにイメージや色が見えるというのは、視覚ではない。これも頭の中である。視覚で見えるのではなく、頭の中に「黄色」「白」「木漏れ日」と色やイメージが思い浮かぶだけなのだ。『この人のイメージは春夏秋冬で言ったら「冬」』や『朝昼夜で言ったら「夜中」』というような感じ。

今の恋人は、ずっと「綺麗な人」だと思っている。外見が綺麗というわけではなく、その人のイメージが、『森に流れて陽の光を浴びてキラキラひかるせせらぎの水で、その水には不純物が全くない。その水は純粋すぎて何も邪魔されない芯のある強さがあって、硬度が高い』だったからだ。会って喋ってから鮮明にそれが思い浮かぶのだ。だから、いつも綺麗な人だと褒めている。人に色やイメージが思い浮かぶのは、その人が着ている服や雰囲気なども影響しているだろうし、自分の今までの経験則に基づくものも少なからず影響している。実際に色が見える人とは色に対するイメージは全く反りが合わない。だけど思い浮かんでしまうことはしょうがない気がする。